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博物館・展示館 国立博物館 木浦市 韓国遺跡地図

国立海洋文化財研究所(旧国立海洋遺物展示館)

高麗時代に難破された船から発掘された文化財を展示する水中考古学博物館

こんにちは、全羅南道(チョラナムド)の木浦(モッポ)市は、釜山から車で3時間30分ほどの場所にあり、釜山から日帰りもできる韓国の最西南の港町です。木浦の西南にある新安(シンアン)郡と莞島(ワンド)郡の沖などに沈んでいた古代(高麗時代)の難破船から発掘された青磁などの文化財を発掘・展示している水中考古学博物館・国立海洋遺物展示館があります。

1994年12月に開館したこの博物館は、青磁が多く製作された高麗時代の海路や、海洋文化及び船の遭難当時の日常生活などがうかがえる展示物が4つの室内展示場、野外展示場、海洋文化体験教室に展示されています。

この博物館の目玉は、なんといっても、1976年に新安(シンアン)郡の沖で、偶然発見された全長35メートルの中国の貿易船・「新安宝物船」です。この船は、約10年にわたり、科学的方法で保存・復元されたあと、第2展示館で一般に公開されています。

<第1展示場・高麗船室>

高麗船室は、1983年から2010年まで海の中から発見された4つの高麗時代の難破船を中心に、当時の海洋文化などがわかりやすく紹介されています。

莞島(ワンド)船(高麗11~12世紀)
全羅南道・莞島の沖で1983年~1984年に発掘されたこの船は、全羅南道・康津(カンジン)などで作られた高麗青磁などを高麗の首都・開京(北朝鮮の開城)へ運送中に難破された船です。高麗青磁30,646点と陶器、船上用品などが見つかりました。

馬島(マド)1号線(高麗1208年)
忠清南道・泰安郡の馬島の沖から発掘された難破船です。当時の食生活がうかがえる小麦と米、豆、粟などの穀物とみそ玉麹、色んな塩辛も見つかりました。このほかに魚類、50キログラム程度の石炭、300余点の高麗青磁、陶器、日常生活用品などが発掘されました。また、貨物の送り先などの内容が書いてある木簡が多数発見されました。

国立海洋文化財研究所
国立海洋文化財研究所 馬島(マド)1号線

達理島(ダルリド)船(高麗13~14世紀)
1995年、木浦市・忠武洞の達理島の干潟で偶然に発見された高麗時代の船です。達理島は、栄山江(ヨンサンガン)河口から西海に出る入り口にある島です。ほとんど松の木で作られたこの船の大きさは、長さ12メートル、幅3.6メートル、深さ1.6メートルだと推定されています。

国立海洋文化財研究所
国立海洋文化財研究所 達理島(ダルリド)船

泰安(テアン)船(高麗12世紀)
12世紀に全羅南道・康津(カンジン)から高麗の首都・開京(今の北朝鮮の開城)へ向かう途中に沈没された船で、2007年イイダコが掴んでいる青磁の皿が発見され、世間に知られました。1131年または1151年に難破されたと推定するこの船には、3万余点の高麗青磁が動かないように一つにまとめられたままで発見されました。また、青磁の間には、送り先などの貨物の内容と数量を記録した木簡が見つかり、その当時の生活をうかがうことができます。

海の中で発掘するその当時の雰囲気を生かして展示場の地面に展示されている高麗青磁と、ヒキガエル形のすずりと獅子形の香炉などの多様な青磁が見学できます。

<第2展示室・新安(シンアン)船室>
新安(シンアン)郡の沖から引き揚げられた新安船(全長35メートル、幅11メートル)は、1323年現在の中国の寧波から日本へ向かう途中に難破された大きな船です。

新安(シンアン)船には、当時、中国で紙幣として流通された硬貨29トン、1万2千余点の青磁、5千余点の白磁、7百余点の金属製品などが発掘されました。中国製の陶磁器がほとんどでしたが、高麗の青磁、日本の瀬戸焼などが見つかりました。このほかにも木材として使用されるシタン(紫檀)と、香料、薬剤、胡椒、桂皮、各種の種などが発掘され、14世紀の東アジア海上貿易や国際交流などをうかがうことができます。

<第3展示室・船舶史室>
韓国の様々な古代船舶の模型が展示されています。

<第4展示室・漁村民俗室>
全羅南道の伝統的な食文化や漁業活動にについて紹介されています。

<野外展示室>
中国やベトナム、韓国漁船などが展示されています。

釜山から西へ足を伸ばし、美味しい全羅南道の郷土料理や、タイムスリップしたような感じで古代の船、ヒスイ色の美しい高麗時代の青磁に出会ってみませんか

基本情報
スポット名 国立海洋文化財研究所(旧国立海洋遺物展示館)
국립해양문화재연구소
住所 全羅南道 木浦市 龍海洞8
전라남도 목포시 용해동8
電話番号 061-270-3001
時間 09:00 ~ 18:00(3月~10月は19時まで/入場締め切りは17時)
休業日 毎日月曜日
入場料 無料
サイト http://www.seamuse.go.kr

行き方:木浦駅と木浦総合バスターミナルから一般タクシーで約10分くらい所要


※上記の記事は取材時点での情報を元に作成しています。 現地の事情によって今とは内容が異なる場合がありますので、ご了承ください。

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